薬学・漢方

漢方薬のバランス構成の考え方

海外に出て、日本語資料のありがたみを非常に感じる。
漢方の資料は以前通っていた時のものが大量にあるので、これから勉強し直していきたい。
散々セミナー中には爆睡していたのにゲンキンなものである、、、

処方の原理

漢方の処方の流れとして「理法方薬」がある。

:病状や症候の分析を通して、病態を理論的に把握すること。弁証に相当。

:病態分析に基づき、病態をどう解決するか治療の方針を立てること。治則治法とも。

:治則に従った処方の選択

:選択した処方を基本に、各構成生薬の配合分量の調節なども含め仕上げをすること。

具体的には、不要なものを去る減法、基本とした処方には含まれないものを追加する加味などを施す。煎じ薬でなければできないさじ加減のようだが、エキス剤を用いる場合でも2剤を組み合わせたり、その分量比を変えたりする時に行かされる視点になる。

基本的な考えであり、イレギュラーな順番になることも多々あるが、基本構成、と考えておくと良いかと。

処方の原則

君臣佐使(くんしんさし)。漢方の構成の原則となるもの。
なんとなくでもわかっておくと、エキス剤などの構成を見た時に、なぜこの分量比になっているかを理解することができ、煎じであれば調合した漢方医の意図も理解しやすくなる。

君薬:主薬という言い方もあるほど、メインとなるもの。

臣薬:君薬とは違った方向性だが方剤本来の目的と同じベクトルの要素を持つものが君薬。

佐薬:反佐薬とも言い、主作用と逆の作用を起こすことで主とする作用を潤滑にする。

使薬:特定の臓器に効率よく作用させる引経薬という役割を担う。

鍼灸の考えで言うならば、こういうことも言える。

例)腎虚で弱っている患者に対して、、、
主作用(君薬):太谿 ー 原穴で補法をしっかり行う
補作用(臣薬):尺沢 ー 相生関係の母を補い、主作用をブーストさせる
反作用(佐薬):陰陵泉ー 相剋関係の脾を使い、利湿効果をもって腎を補う
導引作用(使薬):血海ー 全体が弱っている腎虚の病態に対し、活血作用で動きを促す
*あくまで例です

かば
かば
かまーちょも言っている「漢方のエッセンスを鍼灸に取り入れる」ということだね

最後に

漢方も鍼灸も面白いもので、1つの方剤(経穴)が組み合わせで本当によく変わる。
それをざっくり全部言うと様々なものに効いてすごそうに聞こえるが、魔法ではなく、あくまでこれも医療である。
人体実験を繰り返して出来上がった、顕然たる医療である。

三陰交は流産のつぼ、とよく勘違いされるが、どの深度でどんな刺激を加えるかで当然ながら変わる。
漢方も同じくだ。麻黄の効能で「発汗、利尿、止咳」とまとめて話されることがあるが、これも組み合わせによって変わる。麻黄がすべてやっているのではなく、桂枝や蒼朮などといった組み合わせの生薬によって最終的な作用が決まる。

「これを飲めば/ここに刺せば、身体が勝手に反応して良い方向に働いてくれる。」
そんな訳は無い。多少なりにはあるかもしれない。

が、どこにどんな刺激をしたらどう作用するか、どんな反応が起こるか。
それを理解して行うのが「医療者」であり、我々東洋医学者である。

当てずっぽうで魔法のようなスピリチュアルではない。
鍼灸大好きだから、その辺はきちんと説明できるように、効果を出せるようになりたい。

本日の学び

・理法方薬という処方構成の原理
・君臣佐使という原則
・漢方の考え方を十分に鍼灸治療へ取り入れることができる